旧国鉄太子駅

列島各地が「災害級の猛暑」に見舞われた7月16日。前橋でも39度を記録する中、旧国鉄太子駅を訪ねました。

復元駅舎とともに

旧国鉄太子駅

群馬県中之条町 (旧六合村) に位置する「旧国鉄太子駅」は、戦中に開発がスタートした群馬鉄山から鉄鉱石を輸送する貨物線として1945年に設置された駅とのこと。1965年の閉山後も旅客輸送を続け、吾妻線の支線として1971年まで営業していたようです。
高校の時分、地歴部に所属していた友人が太子線のことを調査していたため知っていましたが、群馬に鉄山があったことを含め、県民からしてもマイナーなスポットだと思います。

旧国鉄太子駅 (2018年復元)

今も残るホッパー遺構

駅の敷地はフェンスで囲まれていますが、基本的に中の様子を見ることは可能です。敷地内に入る場合は駅舎内に受付があるため、大人200円を払って入場します (中之条町民、中学生以下は無料のようです)。エコバッグ、Tシャツ、クリアファイル等のオリジナルグッズも販売されていました。

入場券

敷地内には無蓋貨車が展示されており、当時の雰囲気を感じることができます (展示車両は旧太子線で用いられたものではなく、日本各地から収集された車体のようです)。関係あるかわかりませんが、車掌車までありました (何故……)。

なぜ車掌車……

貴重な車両たちもさることながら、一際目立つのが巨大なホッパーの遺構です。この巨大な構造物を使い、貨車に鉄鉱石を積み込んだのでしょう。

巨大なホッパー遺構

ツーリング先として

上信自動車道が順次整備されており、アクセスは非常に良好です。走りやすいのですが、山道を走りたい方には物足りないかもしれません。
岩島駅前交差点から県道375号線に入ると「吾妻峡トンネル」という約1.7kmのトンネルがあります。これが非常に暗い……!昨今は白色灯の明るいトンネルが多い印象ですが、オレンジ色のナトリウムランプがぽつぽつと灯っているだけ……。サングラスを付けていたのでなお暗く、その上道路は湿っていて非常に恐怖を感じました。バイクで通行される際はくれぐれもお気をつけください。
近くには色々と話題になった八ッ場ダム、もう10kmほど走れば草津温泉もあります。草津温泉を目的地として設定し、その道中立ち寄るというのが良いかもしれません。
※私は暑すぎて直帰しました。

最後に

県民認知度も低い群馬鉄山と旧太子駅ですが、戦後日本の礎となった重要な遺産であると感じました。とはいえ、なかなか一般人がここだけを目標に来訪すると物足りない印象を受けかねませんので、草津観光のついでに寄るのが良いでしょう。
※なんとなく山のイメージがありますが、道中トンネル以外は全く涼しくないので、暑い日はくれぐれもお気をつけください (死にかけました)。

それでは。

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